今回は、ラグビーなどでよく使われるのノーサイドの意味や語源由来についてご紹介します。
ラグビーワールドカップが開催される2019年、TVドラマ日曜劇場で放映されるドラマ「ノーサイド・ゲーム(池井戸潤さん原作・大泉洋さん主演)」のタイトルにもなっている、ノーサイドの意味や語源由来についてご紹介します。
小説の中ではノーサイドやAll for oneなどが日本人に都合のいいように使われている和製英語としても取り上げられています。(当サイトではAll for oneについても解説しています。)

ノーサイドの語源や由来
日本で使われるノーサイドの意味についてご紹介します。
日本のラグビーで使われるノーサイド
ノーサイドはラグビーの試合終了を表す言葉として使用されています。また、試合終了後は敵味方関係なく健闘を称えあうもの、と理解されています。
ラグビー以外のスポーツや選挙の後の政治家の談話でも使われるなど、あらゆる勝負事のあとに使われることが多いです。
ラグビーの試合終了はフルタイム
実はノーサイド、というのは海外では通じず、ラグビーの試合終了は現在ではフルタイム、と表現されることがほとんどです。
アメリカのメディア・エンターテインメント企業大手 ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専門チャンネルESPNの用語辞典では以下のように説明されています。
No side – antiquated term used to describe the end of the match. Superseded by full time.(試合の終了を説明するために使用される時代遅れの用語。フルタイムに置き換えられました。)
また、来日した外国人の一流ラグビー選手に対するインタビューで、外国人選手が海外のラグビー事情を説明したところ、日本のラグビー関係者が「ノーサイドの精神ですね」と言ったところ、外国人選手は「ノーサイド?聞いたことないですね」と答えたともいわれています。(ノーサイドってどういう意味?外国では通用しないラグビー用語)
日本人の勘違いから生まれ定着した和製英語
また、アフターマッチファンクションというラグビーカルチャーの一つを、当時の日本のラグビー関係者が独自に理解し、ノーサイドに置き換えて使ったとも考えられています。
ラグビーのカルチャーのひとつで、試合が終わったら敵味方関係なく、全員で同じ酒を飲んで、お互いを讃え合う場のことです。トップリーグでも試合が終わった後にひとつの会場に集まって、みんなで試合の内容を語ったり、一緒に酒を飲んで、やはりラグビー用語で「ノーサイド」という言葉がありますが、そのノーサイドを行う会のことを言います。試合中には半分殴り合いのようになるほど熱くファイトしていた選手とも、ファンクションでは「あれ、痛かったぞ」などと言いながら、ケロッとしてる事が多いですね。(サンゴリアス ラグビー大辞典 #053 『アフターマッチファンクション』)
ただ、現在日本で定着している(してしまった?)理由としては、日本人・日本文化の美徳の精神と通ずるところが多く、メディアでも好き好んで使われたためと考えられます。
- 戦い終えたら両軍のサイドが無くなって同じ仲間になる
- 昨日の敵はきょうの友
- フェアプレーの精神
TVドラマ放送の2019年はワールドカップイヤー
TVドラマが放送される今年2019年は、4年に1度のワールドカップイヤーです。4年前に日本代表のブレイブブロッサムズが、南アフリカ代表に対して金星を納めるなど記憶に新しいかと思います。スポーツの一大イベントが日本で初開催となりますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。

