今回は、「ひとりはみんなのためにみんなはひとりのために」と訳されることが多い「One for all, All for one(ワンフォーオール・オールフォーワン)」の本当の意味とその語源と由来についてご紹介します。
ラグビーの精神として知られており、ビジネスや社会生活の中でも良く語られる「One for all, All for one」。これを日本語にしたときには、「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」と訳されることが多いです。しかし、本当の意味は違うようで、池井戸さんの小説「ノーサイド・ゲーム」でも物語の中で言及されています。
ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために
ではなく、
ひとりはみんなのために、みんなはひとつの目的のために
本記事ではその語源と、由来についてご紹介します。また、当サイトでは日本で開催されるラグビーワールドカップに関する各種記事を書いていますので、参考にしてみてください。
ひとりはみんなのために、みんなはひとりのためにの語源
「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」の語源についてご紹介します。
語源
1984年放送のTVドラマ「スクールウォーズ」が語源と思う人も多いかもしれません。しかし、元々はフランスの作家であるアレキサンドル・デュマの小説「三銃士(1844年刊行)」の中で、主人公のダルタニヤンと三銃士との誓いの言葉として登場したものです。
日本語訳
その小説の一節が「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」と翻訳されました。自己犠牲の精神やスポーツや組織などにおけるチームプレーの精神に合致し、大人気のTVドラマでも取り上げられたことから日本人に広く定着したようです。
図解で分かる意味の違い
本章では、それぞれの意味について図解してみます。
みんなはひとりのためにのイメージ

「みんなはひとりのために」では、連帯責任やチームワークというのがキーワードになっているように感じます。
みんなはひとつの目的のためにのイメージ

ひとりでは成し得ることが難しく、ひとつの大きな共通の目的に向かって行動する、というイメージが強いように感じます。また、ラグビー選手・監督して有名な平尾誠二さんは、先の「みんなはひとりのために」でなく、こちらの「ひとつの目的のために」=勝利として話すこともあったそうです。
ラグビーに関する由来
本記事では、名言格言として「オールフォーワン、ワンフォーオール」を取り上げましたが、ラグビーでは各国代表チームに愛称があります。当サイトではその各国代表チームの由来や愛称についてもまとめていますので、併せてチェックしてみてください。ちなみに日本は2003年のワールドカップ以降、それまでのチェリーブロッサムズからブレイブブロッサムズに愛称が変わっています。
