本記事では、8月に行われた日本代表対トンガ代表とのテストマッチで、トンガ代表が身に着けていた日本語「入ル」がデザインされたユニフォームについてご紹介します。
トンガ代表がテストマッチで着用していた日本語ユニフォーム
ラグビーワールドカップイヤーの2019年8月3日、日本代表とトンガ代表のテストマッチが行われ、日本代表が快勝し大会に向けて弾みをつけました。ちなみに世界ランキングは日本の9位に対し、トンガは14位でした。

そんなテストマッチの試合内容に加えて注目を集めたのはトンガ代表のユニフォーム(ラグビージャージ)。

日本語の漢字とカタカナに見える「入ル」という文字が。
トンガ代表のラグビーワールドカップのユニフォームは現段階で発表されていませんが、前回大会ではこちらのユニフォームを着用していました。

日本を含む、その他のラグビーワールドカップ2019出場国の代表チームのユニフォームはこちらの記事から。

次の章では「入ル」が何を意味するのか、どういった経緯でこちらのユニフォームになったのかご紹介します。
トンガ代表ユニフォーム「入ル」
テストマッチでトンガ代表ユニフォームにプリントされた「入ル」の意味・その背景・経緯についてご紹介します。
トンガ代表ユニフォームの「入ル」が意味するのは
トンガ代表ユニフォームの「入ル」が意味するのは、東京・恵比寿の「韓国食堂 入ル」の店名であり、想像通り日本語です。こちらのお店を経営する山崎一さんが、トンガ代表に寄付金を贈ったことでスポンサーとしてこちらの店名が入ることになりました。
なぜトンガ代表に寄付金を贈ることになったのか
- ラグビー・トンガ代表の財政事情金銭状況が厳しい
- 選手が病院に行く金銭的余裕もなかった
- 事情を知った元ラガーマンの山崎さんが社会貢献の意味で寄付金を進呈
- テストマッチの前日に正式契約し、急ピッチでジャージにプリント
トンガ代表は金銭的に厳しい状況で、それを耳にした山崎さんが社会貢献をするために寄付金を贈ることを決めました。
金銭的に厳しいことを象徴する話として、7月にサモアで行われた試合が悪天候の中行われたことで中耳炎になった選手がいましたが、病院に行く金銭的余裕がなかったといいます。
今回の日本とのテストマッチでも、完治しないまま来日。そこで、過去に日本代表としてもプレーしたことがあるトンガ代表スタッフのタウファ氏が、知り合いの医者に頼み何とか試合前までに治してもらったそうです。
タウファ氏は「トンガ代表の選手はみんな『一さん(山崎氏)が僕たちを助けてくれた』って感謝しています」と振り返る。寄付金の金額は「日本の企業なら難しくないけど、トンガでは大金」。金額より何より、初めて会った時、寄付を即決してくれた行動力、何も見返りを求めず気持ちだけで寄付してくれた山崎氏の姿勢に、感謝するしかなかった。
日刊スポーツ
日本での滞在中にトンガ代表をサポート
- 病気のまま来日した選手の治療
- ラグビートップリーグのNTTドコモはトンガ代表に洗濯機を貸す
- 「入ル」のプリントも、タウファ氏の知り合いの日本人が担当
前の章でご紹介した治療の話だけでなく、日本ではあらゆるサポートを受けて試合に臨んだそうです。日本人が好むノーサイドの精神に基づく行動だったのでしょう!

トンガ代表「入ル」ユニフォームの販売・入手方法
こちらのユニフォームは現在、販売の予定はないそうです。
ラグビーワールドカップ出場国のユニフォームや愛称が面白い
9月からの開幕するラグビーワールドカップ。当サイトでは、出場国のユニフォームのまとめや、各国の代表チームの愛称、ラグビー協会のエンブレムをまとめています。

8月22日には新宿に公式グッズの販売や優勝カップの展示などを行う、最大規模のメガストアもオープンするなど徐々に盛り上がりを見せています。9月以降はラグビー一色になるかもしれませんので、今のうちにチェックしておきましょう!