今回は、フリーミアムについてご紹介します。
2019年4月、サイバーエージェントの藤田晋社長が決算発表の場でAbema TVの事業について言及し、フリーミアムのビジネスモデルだ、と説明していました。
「よく聞かれる質問だが、AbemaTVのビジネスモデルはサブスクリプションではない。基本的には無料で利用する中で、より高性能で高機能なものを使うために有料会員になってもらうフリーミアムモデルと考えている」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/24/news114.html
本記事では、知っているようで知らないビジネス用語「フリーミアム」について、説明します。
ちなみに冒頭のAbema TVではフットサルリーグ「Fリーグ」も配信しています。サッカーなどとは異なる魅力を紹介した記事はこちらから↓

フリーミアムとは?

フリーミアムとは?として、言葉の定義、サブスクリプションモデルとの違い、フリーミアムモデルを採用している例について説明します。
フリーミアムの定義
語源は、「フリー(free)」と「プレミアム(premium)」の造語だそうで、2006年に明確に定義された用語です。
フリーミアム(Freemium)とは、基本的なサービスや製品は無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデルである。英語圏ではビデオゲームの場合はフリートゥプレイ、フリー・トゥ・プレイ、エフツーピー、エフティーピー(英: Free-to-play、F2P、FtP)などと区別されもする。無料サービスや無料製品の提供コストが非常に小さい、あるいは無視できるため、Webサービスや、ソフトウェア、コンテンツのような無形のデジタル提供物との親和性が非常に高い。
引用:Wikipedia
ざっくり理解すると、基本的は無料!もっと高機能が必要であればお金を払ってね!、というビジネスモデル。後の章でも具体例を挙げますが、現代のスマホアプリを使いこなす世代はイメージしやすいですね。
また、このフリーミアムモデルでは全ユーザーのうち5%が課金してくれれば利益が出るように設計されていることが一般的です。
サブスクリプションとの違い
似たようなビジネスモデルとして、サブスクリプションと比較されることが多いです。
サブスクリプション方式はビジネスモデルの1つ。利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。コンピュータのソフトウェアの利用形態として採用されることも多い。
(中略)
サブスクリプション方式は、月ごとや年ごとといった期間で契約し、利用料金を支払うことになるが、期間内のバージョンアップには追加料金が不要となる。エンドユーザーからすると、ソフトウェアを使用するための全ての費用がランニングコストに含まれており、イニシャルコストが不要な料金形態であるともいえる。
引用:Wikipedia
最近ではクリーニングやビジネススーツの定額サービスなど、一般消費者向けにも見かけるようになっていますね!また、ビジネスの世界では、システムのクラウド活用などもサブスクリプション形態が多くなっています。
フリーミアムのビジネスモデルの例
Abema TV | インターネットTV | 追っかけ再生、ダウンロード、etc. |
マネーフォワード | 家計簿アプリ | 連携口座開放、分析機能拡張、etc. |
Sportfy | 音楽配信サービス | スキップ無制限、温室向上、etc. |
日経電子版 | ネット新聞 | 閲覧記事数増、etc. |
富士急ハイランド | テーマパーク | アトラクション利用 |
改めて考えてみるとだいぶわたしたちの生活に入り込んでいることに気付きますね。
中でも、2018年7月に入園料を無料化した富士急ハイランドはユニークなフリーミアムモデルです。これまで入園料が壁になっていた富士山観光の高齢者や絶叫マシンが苦手な人などを引き込み、地元グルメを重視した飲食店に誘導することによる増収効果も見られているそうです。
おわりに
知ってるようで知らないビジネス・マーケティング用語を説明しました。
特にIT、デジタル、テクノロジーとの相性もよく、入り口はフリーミアムから。どこまで無料でどこから有料にするか、いかにサブスクリプションへと移行させるかが成功へのポイントですね。
普段、何気なく使っている無料サービス、新たな視点で見直してみたら新たな発見があるかもしれませんね!